経営層が評価する6つのマーケティングメトリクス

2019年6月4日

マーケターの皆さんなら、ソーシャルメディアのエンゲージメント数、サイト訪問数、コンバージョン率など、数えきれないほどのメトリクスをチェックしたことがあるのではないでしょうか。さらにマーケティング活動の結果を会社の役員に報告しなければならない方も多いでしょう。ところで数あるメトリクスのうち、経営層やマネジメント層が実際に気にしているものは何か、考えたことはありますか?以下に6つのマーケティングメトリクスを紹介します。これらはすべて経営者にとって重要なメトリクスなのです。

1. 顧客獲得単価(CAC)

CAC(カスタマーアクイジションコスト)は、一顧客獲得に要した営業・マーケティングのトータルコストです。何故上司が重要視するかは一目瞭然ですね。

2. CACのマーケティング率

CACのマーケティング率は、CACの総額のうち、マーケティングが占める割合をパーセントで表したものです。このメトリクスの数値が高いということは、以下の3つのうちいずれかを示していることになります。
1) 営業チームの業績がよくない
2) マーケティングチームが経費を使いすぎている、または経費が多すぎる
3) 現在は投資段階である

3. 顧客生涯価値 対 CACの比率

このメトリクスは、顧客獲得に費やしたCACと比較しながら、各顧客から会社が得られる合計利益を見積もるためのものです。この比率が高いということは、営業及びマーケティングチームが会社の最終収益に貢献したということです。ただし、新しい顧客にリーチするための投資額、つまりCACも必要ですので、この比率は高すぎない方がよいでしょう。

4. CACの回収期間

CACの回収期間とは、顧客獲得に費やした費用を会社が取り戻すまでの期間を月数で示したものです。これは、顧客から利益が発生するまでにどのくらいかかるかを示すため、重要なメトリクスです。顧客が毎月または毎年料金を支払うスタイルの業界の場合、CAC回収期間は12カ月以下が望ましいでしょう。

5. マーケティング活動で発掘した顧客の割合

マーケティング活動で発掘した顧客の割合とは、マーケティング活動によって生まれたビジネスの割合です。顧客獲得合計数のうち、マーケティングチームの活動によって作られた割合を示します。外部の営業チームと内部の営業サポートを有する会社では、20%~40%程度、内部の営業チームとリード獲得中心のマーケティングチームを有する会社は40%~80%程度になるはずです。

6. マーケティングの影響を含む顧客の割合

マーケティングの影響を含む顧客の割合とは、営業過程ではリードであった顧客が、マーケティングチームとのやり取りによって取引成立となった新規顧客の割合です。この数字によって、新しいリードや既存リードの醸成においてマーケティングがどの程度効果的であるか、また営業活動をどの程度支援しているかを判断できるため、このメトリクスに注目します。

チームにとって意味のあるメトリクスは?

以上、6つのメトリクスを紹介しましたが、これら以外は検証する価値がないという意味ではありません。これまで通り、サイトトラフィック、ソーシャルシェア、コンバージョン率などの効果検証も是非続けてください。
ただし、経営層に報告する際は、彼らが気にするマーケティングメトリクス、つまり最終的な収益に影響を与えるものを示したほうが得策かもしれません。

これはインパクトMが所属するBBNの、Buzz Magazineの記事を翻訳し的掲載しているものです。

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