マーケティングテクノロジー(MarTech)の影響⑤「マーケティング分析」

2019年8月20日

MarTechには、マーケティング成果を大きく左右する5つのテクノロジーがあります。
1. マーケティングオートメーション
2. モバイルアプリケーション
3. 人工知能(AI)
4. プログラマティック広告
5. マーケティング分析
これらがもたらす影響と利益について探っていきたいと思います。 前回はプログラマティック広告について紹介しましたが、今回は5つめのマーケティング分析についてです。

5. マーケティング分析

マーケティング戦術に組み込むテクノロジーで最も重要なのは、マーケティング分析です。Googleアナリティクスは、ウェブサイトのパフォーマンスや検索ワードなどを簡単かつ手頃に分析できるツールとしていまやデファクトスタンダードになりました。例えば特定の製品が頻繁に検索されていることが分かれば、その人気の高いアイテムを中心に存在感を高めることができます。また、メールやソーシャルメディアのマーケティング指標として利用することも重要です。もしあなたの会社のメールやソーシャルメディア広告を誰もクリックしていない場合には、これらにコストをかけるべきではないでしょう。代わりによく表示される広告やメールの情報を収集するためのデータ活用にそのコストを使ってください。

マーケティングキャンペーンやプロジェクトについて自信を持って決定を行うには、正確なデータと洞察力のある分析が不可欠です。ユーザーがどのように行動しているかを明確に把握できなければ、パフォーマンスを常に向上させる重要な決断を下すことはできません。

すべてのデータポイントを所有することも重要なことの1つです。ビッグデータはその名の通り膨大な量の多様なデータです。そのため、そのデータすべてを解明し必要な情報をピックアップするために、データの可視化やダッシュボードがますます注目を集めています。あなたの会社のビッグデータに対する正しい視点と洞察力があれば、そのビッグデータはただの膨大なデータから価値提案できる情報に変わるのです。データの可視化による最大のメリットは、ビジネスに不可欠な改善をもたらすということです。アナリティクスダッシュボードはカラフルで綺麗ですが、正しい結果を可視化していなければただの可愛らしいグラフです。最も関係性の高いデータポイントを特定できるダッシュボード開発者を雇い、データから価値ある結果やインサイトを解明できる設計チームを作らなければなりません。

まとめ

ここ数年の間に、MarTechはマーケット界の端役から主役スターへと躍進しました。次のような事実はそれを裏付けるものです。

マーケティングインテリジェンス会社Warcが英国、北米、アジア太平洋(APAC)、ヨーロッパの800を超えるブランドと企業に調査を行った「Martech:2019 and Beyond」によると、現在のMarTechへの支出は推定999億ドル(760億ポンド)だということです。

英国と北米のブランドは、特にメールとソーシャルメディアのMAツールを含むMarTechの予算を前年度比44%増の520億ドル(400億ポンド)に引き上げました。

これはマーケティングの全予算のほぼ4分の1(23%)を占めており、その結果メディアへの支出が圧迫されているということです。

これに代わり、eメールマーケティング(79%)やソーシャルメディア(77%)などのテクノロジーに支出が流れています。現在最も評判の高いテクノロジーは、モノのインターネット(IoT)と接続デバイスだと報告されています。

その次は音声技術であり、特に英国で人気があります。調査回答者の3分の1以上(36%)が音声ベースの検索ツールを使用しており、さらに11%は今後数か月以内に使用する予定だと回答しています。

北米および英国市場では、マーケティング担当者の75%が分析、測定、洞察にMarTechを使用しており、前年度比で19%増加しています。一方、SEOは、アルゴリズムの進化と共に常に変化するため、翌1年間に対して「最も計画される戦術」です。

これはインパクトMが所属するBBNのBuzz Magazineの記事を翻訳して掲載しているものです。

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