2019年9月17日
市場にはすでにマーケティングオートメーション(以下「MA」)に使用する多くのシステムがあり、これらによってターゲット層の個人個人にピンポイントな方法、また正しいタイミングでアプローチができます。様々なMAソフトウェアシステムがありますが、これらの違いは何でしょうか?それは機能性です。コストももちろん異なりますね。
この記事の目次
最も広く使われているMAツールは?
全てのマーケターとマネージャーは、ターゲット層についての洞察(インサイト)を得たいと思っています。しかし、最も広く使われているMAソフトウェアは何でしょうか?ターゲット層にアプローチする方法、場所、時期を最も正確に分析または予測してくれるツールはどれでしょうか?
以下を含む様々なBtoB用MAツールが流通しています。
この中でも「HubSpot」と「Eloqua」は最も便利なMAシステムです。ではどちらのツールがあなたのニーズに合うでしょうか?これは、プロジェクトの規模、見込み客数、使いやすさ、そしてもちろん予算などによって異なります。
HubSpot:最も機能が統合されたMAソフトウェア
HubSpotとは?
HubSpot曰く、「HubSpotは、企業が訪問者を惹きつけ、見込み客に転換させ、最終的に顧客にするまでを支援するインバウンドマーケティング及びセールスソフトウェア」ということです。
HubSpotは何に使える?
HubSpotは、もともとは純粋なMAツールでしたが、現在ではマーケティング、セールス、及びサービスにも活用できる完璧なソフトウェアになりました。異なるHubSpotモジュールを単独(スタンドアロン)で使う、あるいは異なるソリューションを組み合わせて統合したアプローチ(Growth Stack)を選ぶこともできます。
HubSpotを活用できる項目は以下の通りです。
CRM(顧客関係管理)
- (無料の)HubSpot CRMソフトウェアで、セールスファンネルを管理し、取引の成立率をアップ
- マーケティング、セールス、サービスのプロセスの最適化
- パフォーマンスを向上し安定した増収の実現
MA
- 新しいリードの発掘
- 反復性マーケティング業務の自動化
- リード獲得のための(リード醸成)キャンペーンの立案
- ワークフローの作成
- eメールの送信と管理
- ソーシャルメディアチャネルの管理と効果検証
- ランディングページ、ピラーページ、ブログ、CTA、フォームなどの構築
- 検索エンジンの最適化(SEO)
セールスソフトウェア
- 営業チームの業務効率化を助け、これまで以上の購買体験を提供
- 顧客によって異なるeメールの作成及び送信時期と頻度の決定
- eメールのテンプレートの作成及びチーム内での共有
- ドキュメント(プレゼンテーションや提案資料など)のアップロード、及び閲覧者と閲覧時間の追跡
- リードスコアリング:オンライン上の行動に基づいてスコアを自動的に割り当てるため、どのリードを優先するべきかが分かる
- すべての営業電話と営業活動を自動登録によって追跡(営業電話は記録も可能)
- eメールの追跡と通知による測定(及び学習)
- 自動的に自分のカレンダーに会議の予定を入れる
- ライブチャットの使用
- 営業活動の報告
サービス
- チケット機能を使用して疑問や問題に応え、その後の効率的な追跡が可能
- 会話用のダッシュボードによって、顧客と会社のあらゆるやり取りのまとめを見ることができ、顧客関係の管理と改善に役立つ
- 顧客フィードバックによって定期的な顧客調査が可能(例:NPS)
- ナレッジベース機能
- ボットを使用してよくある質問に回答
- ライブチャットを使用して、会社のWebサイト訪問者とリアルタイムでチャットが可能
- 顧客継続率を予測し対応するためのヘルススコアを利用
- 報告書の作成
HubSpot CMS(コンテンツ管理システム)
HubSpotは独自のコンテンツ管理システムを提供します。
- Webページ、ランディングページ、ブログを(WordPressと同じように)直感的かつ簡単に作成
- Webサイトのホスティングは料金内に含まれており、HubSpotの稼働可能時間は99.999%保証
- 最近の調査によると、CMSは平均的なWebサイトより最大2倍の早さで動作(検索エンジンの最適化に重要な要素)
- 場所、デバイス、言語、または利用可能な個人情報に基づいて、Webサイトをパーソナライズ化
なぜHubSpotを選ぶのか?
インバウンドマーケティング
HubSpotこそ、「インバウンドマーケティング」という言葉とその裏にあるマーケティング哲学を創り出したプラットフォームです。このプラットフォームは、以下のインバウンド方法論に完全に基づいています:訪問者を魅了→見込み客に転換→満足度の高い顧客を獲得
中小企業、それとも大企業向け?
昔は、HubSpotは主に(どちらかというと大きい)中小企業市場のマーケターが使用するツールとして知られていました。しかしその後HubSpotは進化を続け、大規模なグローバル企業に最適なツールとなりました。
HubSpot Enterpriseでは、グループ会社であれば複数の国またはブランドに対し同じプラットフォームを提供し、それぞれのデータと資産を明確に区別して表示することができます。
使い方が簡単
HubSpotは「ユーザーに親切な」プラットフォームと言えます。このシステムの場合、ITの専門家である必要はありません。最初のハードルは非常に低いと言えるでしょう。さらに、HubSpotブログ(情報、ロードマップなど)及びHubSpotアカデミー(説明ビデオ、テンプレートなど)を使えば、HubSpotを最大限に活用できます。
Eloqua: 最も厳しい要件の自動化、リードの醸成、及びレポート作成のためのMAツール
Eloquaとは?
Eloqua(正式名称:Oracle Eloqua Marketing Cloud)は、GartnerやForresterなどの独立した信頼性の高いソースによると市場で最先端のMAソリューションだということです。
Eloquaは他のMAソリューションと同様に、複数のチャネルに対してパーソナライズ化された購買体験を提供することでマーケターを支援します。
Eloquaの活用
Eloquaのプラットフォーム内には無限の可能性が広がっています。以下に基本的な機能をいくつかご紹介します。
- デジタルボディランゲージ:Eloquaを利用して、Webサイトの訪問者、リード、または顧客のすべてのアクションを追跡。その行動に基づいたインサイトを獲得し、それぞれに合った方法で効率よくアプローチ。
- 最新のリードスコアリング:ビジネスモデルのタイプ(業種特化型、ニーズ型など)に応じて、異なるスコアモデルが設定可能。
- キャンペーン:データと顧客の行動に基づいて、高度かつ動的なマーケティング戦略を構築。
- eメールマーケティング:動的コンテンツが付いたeメールを作成及び送信。
- ランディングページ:動的かつパーソナライズ化されたランディングページを作成。
- フォーム:ユーザーが自分の情報を送るためのWebサイトフォームをパーソナライズ化して作成。
- ソーシャルメディア:さまざまなソーシャルメディアを用いたキャンペーンの管理及び監視。
- パーティショニング:すべてのプロセスをきちんと分離するため、グローバルな環境で部門またはブランドがばらばらの場合に役立つ(会社、部門、国や業種の事業単位ごとに分割することも可能)。
- ツールセット:一般的なプログラミングツールを使用してモジュールの開発およびカスタマイズをするときに使えるツールを多数追加可能。
上記のようにEloquaには多岐にわたる機能とオプションがあります。他の自動化ツールも同じような機能を提供していますが、一つ大きな違いがあります。それは、特に大規模な企業向けのソリューションをカスタマイズする場合、Eloquaの方が自由度と可能性が高いということです。
他の利点としては、EloquaはOracleが持つより大規模なマーケティング基盤(Oracle Marketing Cloud)の一部であり、Oracleの他の機能とシームレスな統合ができるということです。
なぜEloquaなのか?
MA
Eloquaの強みは、見込み客を獲得するためのリードジェネレーションプロセスの自動化とハイパー・パーソナライゼーションです。Eloquaのドラッグ&ドロップで操作できるワークフローエンジンは、おそらく現在の市場において最も高度な機能だと言えるでしょう。
大企業向け
正直なところ、Eloquaの顧客のほとんどは、セグメント化された膨大なデータ管理を必要とするグローバルな大企業です。Oracleのライセンスモデルもこれらの企業向けに構成されています。
カスタマイゼーション
Eloquaのプラットフォームはユーザーによる完全制御が可能です。さらに、Eloquaの環境を高性能にカスタマイズされたツールに変えるためのツールや統合機能も備わっています。欠点としては、Eloquaをうまく使うにはテクニカルスキルが必要なことです。Eloquaの認定パートナーからの専門的なテクニカルサポートが常に必要となるでしょう。
最も大事なこと:顧客中心
あなたがどのMAツールを選んだとしても、最も重要なことは顧客第一主義です。ソフトウェアは、この目標を達成するための「単なる」ツールです。