ストーリーテリングによる共生と持続可能なイノベーション

2020年1月7日

デンマークの弊社パートナーによると、BtoBの中小企業が優れたストーリーテリング手法によって、持続可能性のスーパーヒーローとして誕生しているということです。SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)が市場において注目されている中、あなたの会社は、競争力を手に入れ、パートナーシップを強化するために、ストーリーテリングをどのように用いますか?

現在、持続的な技術またはサービスに焦点を当てているBtoB企業は、自分たちよりも大きい持続可能な開発パズルのピースとして、どうしたら入ることができるかを模索しています。このパズルのピースには、他社、顧客、各業界、そしてSDGsのマーケットプレイスなどが含まれます。

このような企業が比較的開拓されていない領域に進むことができるように、UNDP(国連開発計画)は、Monitor Deloitte及びDanish Industry Foundationと協力して、SDGアクセラレータープログラムを開始しました。現在はまだ2年のパイロット期間中であり、SDGアクセラレータープログラムは、SDGsの2つ以上を満たす持続可能なビジネスイノベーションの広報として役割を果たしています。またcylindr社のBBNチームのおかげで、ストーリーテリングの専門知識を各社に提供しています。

2018年、コペンハーゲンの国連都市において2年のパイロットフェーズが始まりました。同時私の同僚だったPha Khem氏がこのプログラムに参加し、SDGイノベーションプロジェクトのエンゲージメントマネージャーであるMonitor Deloitte社のCamilla Marie Thiele氏にインタビューをしました。この時Camilla氏は、持続可能なビジネスイノベーションにおいて、ストーリーテリングが何故他の人たちを説得するのに役立つかを説明しています。

私は今年、SDGアクセラレーターの2019フェーズのチームに加入しました。高速かつ集中的なイノベーションブートキャンプにおいて、持続可能性のストーリーテリングアドバイザーとして、私には以下の3つの役割があります。

  • アクセラレーター企業が持続可能性の流れを理解するよう支援すること
  • アクセラレーター企業がサステナビリティ市場における隙間市場や相乗効果に対する理解を深めるよう支援すること
  • アクセラレーター企業が顧客、パートナー、及び従業員に対し、上の2つのポイントを効率的に伝える方法を示すこと

 

超サステナビリティ市場の管理人たち

プログラム参画企業の業界は、技術、美容、ファッション、包装、食品、建設、そして自動車業界にまで及びます。それぞれがSDGsに貢献できると考える革新的ツールやシステムを持って集結しました。

このような異業種間においてもある傾向がありました。それは「他社の持続可能な開発戦略を自分たちの革新的ツールやシステムに組み入れたい」という思いでした。基本的に、ここに集まる企業は「持続可能性」に注力する企業であり、他社のSDGs達成を支援しようとしています。これが、超サステナビリティ経済の始まりです!

まず参画企業は、SDGsの17目標のうち、どの目標の製品またはサービスが最も実現化に貢献できるかを判断しました。次にそのSDGsを主要フレームワークとして、持続可能性のストーリー強化に用いました。企業が自社の持続可能性ストーリーを確定すれば、これをタレントや顧客、投資家の獲得に向けて利用することができます。「企業のCSR報告に役立つだけでは?」と思われるかもしれませんが、実際はそれよりはるかに有益です。

 

ストーリーの作成に向けて - 持続可能性のスーパーヒーロー

参画企業と話しているうちに、私は自分の任務を理解するようになりました。それは、「彼らの認識の調整」です。それぞれの自己認識を進化させなければなりませんでした。製品を売るためにただ別の事業を始めるのではなく、各企業が自分たちを、業界を超えて、顧客の持続可能性に向けた仲間であると認識しなければならなかったのです。

エンジニアリング企業であるEltronic社と話した際に、彼らはビジネスの生産性、柔軟性、及び効率性に注力しており、私は彼らの持続可能な野望とソリューションに刺激を受けました。この刺激のおかげで、私は後に「各企業は、コバンザメとクジラのように、共生できる関係性を作りたいのだ」という、すべての企業に適用できる比喩的アイディアを生み出しました。

コバンザメは進化することで、クジラの体に吸い付き、生活できるようになりました。コバンザメはクジラによって保護され、またエサを確保できます。一方のクジラも、コバンザメが寄生虫やエサの食べ残しを皮膚から除去してくれるため、お互いに有益な関係が成立しています。

SDGアクセラレーター企業はコバンザメと同じ存在です。まず彼らは、脅威的なクジラを観察し、「どうしたらあの体にしがみつけるか?」と考えました。次に、少しだけストーリーテリング手法を使って、クジラ(他社)が支援する分と同じくらいこちらもクジラを助けるように対応したのです。

 

持続可能性のストーリーテリングは段階的に

現代は、各企業がCSRや持続可能性のイメージを上げる方法を求めています。これらのSDGアクセラレーター企業は、顧客を良いイメージにするのでなく、持続可能性の課題を解決することで実際に優良企業にすることができます。廃棄物管理から梱包、そして組立・生産の新技術まで、アクセラレーター企業は、持続できない企業行動のほとんどすべてを解決しようと取り組んでいます。彼らのたった一つの課題は、「これらをどうやって語ればよいかが分からない」ことです。

だからこそ、ストーリーテリングは、各企業が習得したい強力なビジネスツールなのです。人間は、その意識が存在してからずっと、ストーリーを語ってきました。そして今も昔も、ストーリーテリングは、目的を伝えるのに最も効果のある手段です。企業は目的を伝える際、消費者や提携企業の心、頭、そして経済状態をおさえて口説き落とします。どんな種類の企業も、ストーリーテリングには苦戦していますが、持続可能性に特化した企業にとってストーリーテリングの習得は、特に重要です。ストーリーテリングを通じて、後継者が出るよう刺激を与えながら、彼ら自身も「世界の持続可能な開発に貢献する方法」について理解を深めます。さらに、この活動が持続可能性の連鎖反応を生み出してくれることを希望します。

これはインパクトMが所属するBBNの、Buzz Magazineの記事を翻訳し掲載しているものです。

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