テック企業製品を売るためにマーケターがすべきこと

2019年11月6日

製品の開発と市場投入の橋渡しは難しいケースが多いといいます。しかるべき注意を払わなければ、エンジニアのせっかくの開発努力は、マーケティングメッセージというステージで水の泡になりかねません。テクノロジー分野のエキスパートであるMogens Abel-Bache氏は、「マーケティング担当者は、どうすればテック企業の製品を対象顧客の手に渡すことができるか」についての考えを共有してくれました。

現代のテック企業にとって重要な競争優位性は、製品開発のスピードです。競合他社より先に製品またはサービスを市場に出せるということは、非常に大きな利益になります。

しかしテクノロジーというものはもっと複雑なため、テック企業が直面する大きな課題の1つは、「製品及びその価値を基本的なレベルで説明すること」です。もちろんこれは、マーケティングにとっても常に重要なタスクなのですが、成長の早い市場においてサービスやテクノロジーは日々進化しているため、このタスクが楽になることはありません。

 

複雑性を取り払う

デンマークに拠点を構えるSaaS(software-as-a-service)プロバイダー、Siteimproveのエンジニアリング部門でVPを務めるMogens Abel-Bacheは、Microsoft、Milestone Systemsなどの大手テクノロジー会社の開発部門で20年以上の経歴から、複雑な技術製品を正しく伝えることは重要だと確信しています。

「例えば自動車を買う場合とは違いますよね。車の場合は、自分が何を探しているかについて合理的な説明ができます。でも、SaaS製品の場合、自分が何を探しているかを説明できますか?実際、SaaS製品の複雑性を相手に完璧に理解してもらうことは現実的ではありません。だからこそ、マーケティング部門と製品開発部門は、市場に確固たる地位を築き、市場を成熟させるために連携しなければならないのです。」

 

ストレスをなくす

テック企業の製品は速いペースで開発されるため、マーケティング部門は、その製品開発についていくだけで大変です。製品開発部門は、現在の製品がまだ市場投入されていない段階でも、すでに次の刺激的なプロジェクトに目を向けています!

次に、信頼の問題があります。製品開発部門からマーケティング部門への引き渡しは、誰にとっても潜在的なストレスがかかるポイントです。製品開発チームは、新製品に対してとてつもない時間と費用を費やすため、マーケティングチームには確実に、間違いなくその役割を果たしてほしいと思うのです。

そこで、製品開発部門は、最初の段階からマーケティング部門の仲間とチームを組み、複雑な製品を立ち上げるための指示を示すべきなのです。

マーケティング部門は、製品開発部門に(できれば営業部門にも)寄りそうだけでなく、製品の構想にも参加する必要があります。これらを行うことで、両部門の位置関係がよくなり、熱意のあるコンセプトや適切なメッセージが作成されます。

 

ストーリーテリングを披露する

Mogens Abel-Bache氏は、「ほとんどのエンジニアは、そのテクノロジーがどのように設計・構築され、どのような機能があるかなどの『確たる事実』に関しては、誰よりも正確に伝えることができる」と考えています。また、以下のように述べています。

「ただエンジニアの多くは、すべての詳細を説明して、製品の技術面をすべてカバーしなければと思ってしまうのです。また、その技術が提供できることをすべて理解してもらおうとするのです。」

一方、マーケティング担当者は、エンジニアよりも『柔軟なコミュニケーション』や質の高い文字やビジュアルによるコンテンツの作成に長けています。ここでストーリーテリングのスキルや洞察力を活用してください。たとえ技術面に関することであっても、たとえ筋金入りのエンジニアたちが気に入らないようであっても、マーケティング担当者は叙情的レベルで相手との信頼関係を築きます。その技術に対する熱意がエンジニアにいくらあっても、必ずしも伝わるとは限らないのですから。

Abel-Bache氏は以下のように続けました。「テック企業はたいてい『ツール』を販売しますが、そのツールの実際の価値は、利益の中にあり、どのように人の役に立ったかということなのです。そしてそれはエンジニアが当初設定したこととは違うものです。」

つまり、技術的な正確性や明確性が叙情的レベルにおいて「なるほど!」と思う瞬間が生まれたとき、最高の結果をもたらすことができる領域にうまく入れるかどうかという話なのです。これがまさに私たちが求めなければならないことなのですが、実現させるには、相当の分析、創造、計画、そして何よりもチームワークが必要です。

これはインパクトMが所属するBBNの、Buzz Magazineの記事を翻訳し掲載しているものです。

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